HOME > 型紙について

やまむらや ぬいぐるみ店で制作しているオリジナルぬいぐるみ型紙は、こんなこだわりで作っています。

イラストレーターで仕上げていますが、考え方は手描きと同じです

やまむらや ぬいぐるみ店では、全てのぬいぐるみ型紙をA4イラストレーターデータとして管理していて、添付送信用にJPEGにしていますが、CADのような技術は使ってなくて、作る人が見やすくしていることと、後で変更しやすいことが、イラストレーターデータにしている理由です。
今まで作ったことのないタイプのぬいぐるみを作る時は、前や横からのイメージの絵を描いて、その段階で概ねの切り替え線を確定し、PCにとりこみ、イラストレーターでデッサンの線を整理しながら、頭の中で立体化して、一度作ってみてから修正する、というような手順で作ることが多いです。
デッサンを描いてイメージすることから始め、構造を絵に描いたり、「手を使って考える」ことは、立体の理解に必要な過程だと考えています。

わざと縫い目が目立つような縫い方をしているので、縫い目の位置には、細心の注意をはらっています

フェルトのぬいぐるみは、「ブランケットステッチ」や「かがり縫い」で縫われていることが多いと思いますが、やまむらや ぬいぐるみ店で作るほとんどのぬいぐるみは、太くて色の違う糸で「なみ縫い」で縫っています。
縫うこと自体は、「なみ縫い」の方が早くて簡単だと思いますが、この縫い方だと、縫い代が立ち上がって目立つので、縫い目が見えても美しいよう、「どこを縫い目にするのか」や「ここの部分を何枚で作るか」など、型紙の構造にはより注意をはらっています。

どんな色て作っても、そのものらしく見える形を目指しています

例えば、赤いフェルトで「シロクマ」を作っても、「シロクマ」らしくは見えないので、例外もあるのですが、できるだけ、形だけでそのものらしく見えるように、ぬいぐるみの型紙を作っています。

できるだけ、少ない部品数にしています

リアルで複雑な形のぬいぐるみを作ろうとすると、部品の数が増えることになりがちですが、それでも部品をできるだけ少なくしようとしているのは、「少ない方が、作るのが簡単」だからではなく、「少ない方が、完成したものが美しい」からです。
また、ぬいぐるみでは「耳」の独立した部品があることが多いと思いますが、やまむらや ぬいぐるみ店で作られているフェルトぬいぐるみでは、そのような「耳」の独立した部品はほとんどありません。

縫い合わせて、ワタを詰めるだけで、自然と立体的になるようにしています

フェルトや生地をたくさん重ねたり、千切りのように細く切ったりするなど、作る技法はいくらでもあるし、縫い方も「中表」と「外表」「突き合わせ」を使いわけることも出来ます。
また、中に針金を入れたりすると、作り方が自由になり出来るものの範囲は拡がりますが、あえて使う技術の選択肢を狭くしています。
完成したぬいぐるみも、それに使われるオリジナルぬいぐるみ型紙も、そしてその作る過程も、全てが美しくあることを理想としています。