このクワガタは、カブトムシと並んで人気の型紙で、どちらかというとカブト虫のほうが人気なくらいですけど、個人的に「型紙がよくできた」と、より思ったのはクワガタのほうで、そのことについて洋服屋の目線で解説します。
このクワガタの型紙を考えるときには、ボクはまず、上からの絵を描いて下(お腹)の部品に、上(背中)の部品は、それを頭部、胸部、腹部(羽)に分割(写真2)して縫い代をつける、という過程でつくりましたが、多くの人は、これと同じ手順でつくると思います。
ところが、そのままでは、ただ楕円をふくらませたような立体にしかなりませんが、できあがったクワガタは、横から見るとツノが浮き上がり(写真3A)、断面が写真3Bのような形に、前から見ると「ヘ」の字を描く(写真3C)ようになり、これらは、型紙を正確に切り、正確に縫うだけでできるようになっています。
言い換えると、「つくり方」ではなく「型紙」に秘密があり、部品の構成自体は上記の分割した状態と変わらないけど、それぞれの部品の形が違う。
具体的には、それぞれの幅と長さ、ツノの開き方(写真4)が違うことで、この形ができあがるようになっています。
この単純な方法を見つけたときは、かなり喜んでいました。
なにせボクは「構造マニア」なので。
これ、洋服の型紙でも同じで、ボクとしては、こういう「見つける」ことの面白さも伝えたいので、これらを参考にして、それぞれのオリジナルに挑戦してもらえると嬉しいです。
大事なことは、「全体の姿をイメージすること」と、「距離(の関係)を意識すること」です。
「線Aと線Bとでは、どちらがどれだけ長い?」とか。
二箇所の比較なら簡単だけど、比べる数がふえてくると簡単には思えなくなってくるかもしれませんが、見つかると意外に単純な答えかもしれません。
1. 人気者のカブトムシとクワガタ。
2. 型紙をつくるときの分割線。
3. こういうカーブになります。
4. 秘密は型紙の形。
※写真の上下が間違っていました。上下は逆です。